スイスウォータープロセスとは?バリスタが解説

コーヒーの特徴的な成分として知られるカフェイン。
かつては就寝前や妊娠中など、限られた条件下で控えるべきものと考えられていましたが、現在では適切な摂取管理が健康面からも重要視されるようになりました。カフェインレスコーヒー(デカフェ)の人気は世界的に高まっています。

この記事では、カフェインを除去する方法のひとつ「スイスウォータープロセス」の仕組みや味わいなどについて説明します。

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脱カフェイン法とは

「脱カフェイン法」とは、コーヒーからカフェインを除去する方法のことです。
製法にはいくつかの種類がありますが、共通しているのはカフェインが水溶性であり、水に溶け出す性質を利用してカフェインを除去しているということ。

しかし、コーヒーには数千種類の成分が含まれており、カフェイン以外の水溶性成分も存在します。風味や成分を損なうことなく、カフェインだけを除去したカフェインレスコーヒーを作るために、さまざまな製法が開発されています。

スイスウォータープロセスとは

スイスウォータープロセスは、日本でも広く流通している「ウォーター製法」のひとつです。
ウォーター製法とは、水溶性のカフェインが「成分の平衡状態」を求めてコーヒー豆から水に移動するという理論に基づいた製法。水だけを使ってカフェインを除去するため、安全性が高く、環境にも優しいという特徴があります

なお、塩化メチレンなどの化学薬品(ケミカルメソッド)を使う製法もありますが、人体への影響が懸念されることから日本での販売は規制されています。

カフェインを除去する流れ

コロンビアコーヒーの精製方法

スイスウォーター製法のカフェイン除去には、以下の4つの工程があります。

  1. コーヒー成分を飽和させた水からカフェインを除去した水(GCE)をつくる
  2. 生豆を浸し、汚れやほこり、シルバースキンを取り除く
  3. 細胞構造の開いた生豆を水(GCE)の中で循環させる
  4. 99.9%までカフェインが除去されたら生豆を乾燥し、袋詰めする

スイスウォーター製法の出発点は、水溶性成分が溶け出した「コーヒー成分の飽和水」を作ることです。
この飽和水は、カーボンフィルターでろ過してカフェインだけを取り除いたコーヒー成分の濃縮エキスのようなもので、開発したスイスウォーター社は「GCE(Green Coffee Extract)」と呼んでいます。

成分が浸透しやすいように細胞構造を開いた生豆をGCEの中で循環させると、カフェインだけが生豆からGCEに移動し、カフェイン以外の成分はGCEから生豆に移動して平衡状態を保とうとします。GCEに移動してきたカフェインは、カーボンフィルターでろ過して除去し続けます。

そうして、8〜10時間かけて生豆からカフェインを取り除き続けると、99.9%までカフェイン除去されたコーヒー豆が完成します。*1

スイスウォーター製法の良いところ

エクアドル産コーヒーの品種・種類

スイスウォーター製法は、化学薬品を使わずに水だけでカフェインを除去するため、環境に優しいことが特徴です。フェアトレードなどのコーヒー認証をそのまま維持することができ、オーガニック認証も取得しています

また、コーヒー豆への負担が最小限に抑えられるため、素材の風味を損なうことなくカフェインを除去することができます。

スイスウォーター製法のデカフェはおいしい?

デカフェは香りが控えめでコクが少ないイメージがあります。
スイスウォーター製法では生豆を長時間水に浸すため、コーヒーの風味が損なわれやすいと言われていますが、コーヒーの個性や風味をそのまま残す技術が日々追求されています。

現在では普通のコーヒーと変わらない味わいを楽しめるようになりました

スイスウォータープロセスとマウンテンウォータープロセスの違いは?

ウォーター製法には、もうひとつ「マウンテンウォータープロセス」という製法があります。
カフェイン除去の工程はほぼ同じですが、スイスウォータープロセスはカナダの「スイスウォーター社」の商標であるのに対し、マウンテンウォータープロセスはメキシコの工場で行われています。

スイスウォータープロセスとの違いは、水に浸してカフェインを除去をする過程で、タンクに圧力をかけて加熱処理することです。水を長時間循環させるスイスウォータープロセスより短時間でカフェインが除去されるため、コーヒーの風味への影響が少ないと言われています。

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スターバックスのディカフェ製法は?

スタバほうじ茶ティーラテ

日本のスターバックスで販売されているデカフェは、ウォーター製法ではなく「二酸化炭素抽出法」でカフェインが除去されています
生豆をステンレス層に密封し、水に浸した後、高圧で液体二酸化炭素を注入してカフェインを溶かし出します。
化学薬品を使用せず、二酸化炭素と水だけでカフェインを除去する特殊な製法なので、厳選されたコーヒー豆本来の風味を存分に楽しめます。

デカフェのおすすめコーヒー豆3選

1.土居珈琲デカフェ ビヨンドベーシック

1,512円 100g

土居珈琲は、レクサスの会員誌で「伝説の珈琲」として紹介されている、高級コーヒー豆のブランドです。このお店のデカフェは、コロンビアの最高等級の豆を使っていて、チョコレートのような甘い香りが強いです。フルボディのワインのような口当たりで、重量感があります。ポストコーヒーのデカフェと比較すると、香りの強さと華やかさは控えめですが、オーソドックスな飲みやすさがあります。

鮮度 ★★★★★(注文後焙煎)
豆の産地 コロンビア
焙煎度合い 深煎り
カフェイン残留率 0.12%
カフェイン除去方法 ウォータープロセス
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2.ポストコーヒー デカフェ チルブレンド

1,480円 225g(75g×3種)

ポストコーヒーは、デカフェにスペシャルティコーヒーを使っているため、濃厚な甘みとコク、非常に強い香りが特徴です。毎月3種類のデカフェ豆を届けてくれる定期便(サブスク)サービスです。無料のコーヒー診断によって、自分にマッチした豆が届くのがこのサービスの特徴です。

このお店のデカフェはほぼ全部飲みましたが、正直「デカフェ」と言われなければ気づかないくらい美味しくて、香りがとにかく強いです。「デカフェ チルブレンド」は、柑橘系フルーツのような香りが特徴で、チョコレートのようなコクと甘みがあります。本当に「普通に美味しい中煎りコーヒー」という印象で、従来のデカフェに満足できなかった人でも「これは美味しい」と感じると思います。

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価格 2回目以降 1,980円
100gあたり 658円
鮮度 ★★★★★(焙煎後7日以内)
豆の産地 コロンビア、メキシコ
焙煎度合い 中煎り
カフェイン残留率 0.1%以下
カフェイン除去方法 マウンテンウォータープロセス
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3.スターバックス ディカフェハウスブレンド

1,940円 280g(140×2袋)

美味しさに定評があるスタバのデカフェは、ナッツやカカオのような香りが特徴です。また、お店で飲むコーヒーと同じようなスモーキーな香りが感じられて、カフェイン入りのハウスブレンドと変わらない美味しさが楽しめます。お値段もデカフェの中では比較的リーズナブルなので、コスパ重視の方にもおすすめです。

100gあたり 693円
鮮度 ★★☆☆☆
豆の産地 コスタリカ
焙煎度合い 中深煎り
カフェイン残留率 0.1%以下
カフェイン除去方法 二酸化炭素除去法
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スターバックス
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ほかにおすすめのデカフェコーヒー豆

実際に飲んだ美味しいデカフェコーヒー豆をランキング形式で紹介しています。

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ディカフェの輸入量は2.5倍以上に膨れつつある

エスプレッソ用コーヒー豆おすすめ20選

カフェインは適切に摂取することで多くの身体的効果をもたらしますが、過剰に摂取すると、めまいや頭痛、心拍数の上昇など健康面への影響が懸念されます。
最近ではデカフェの認知もあがり、全日本コーヒー協会の輸入統計によると、2010年と比較してデカフェの輸入量は2.5倍以上に増加しています。*2

スイスウォータープロセスなどの「脱カフェイン法」への理解を深めることで安心してデカフェを取り入れ、日常生活をより良いものにしてください。

参考文献

*1 Swiss Water® Process Our Chemical-Free Decaffeination Process | Swiss Water(2023年7月14日閲覧)
*2 全日本コーヒー協会 統計資料「デカフェコーヒーの輸入推移」(2023年7月14日閲覧)

一番おいしかったデカフェコーヒー豆

980円 180g(60g×3袋)

チョコレートの味わい。コスパ最強のデカフェ

「CHOOZE COFFEE(チューズコーヒー)」は、毎月デカフェ豆を届けてくれるコーヒーの定期便(サブスク)サービスです。

このお店のデカフェは正直「デカフェ」と言われなければ気づかないくらい香りとコクが強く、カフェイン入りのコーヒーと遜色ない美味しさでした。

セット内容は、デカフェ3袋、もしくはカフェイン3種セット(通常のカフェイン、カフェイン少なめ、デカフェ)から選べます。

カフェイン3種セットの場合、たとえば朝はレギュラーを飲んで、2杯目はハーフ、3杯目はデカフェという感じで飲み分けられます。

この店のデカフェの美味しさは、TVやネットで話題になっていますが、理由は世界初の技術にあります。

詳しくは割愛しますが、世界に1台しかない専用マシンで、カフェインだけを狙い撃ちして大幅にカットするので、豆の旨味や糖質だけを残せます。

安全性に関しても、私たちが普段吐き出しているのと同じ「二酸化炭素(炭酸ガス)」と「水」だけを使用するので、薬品が豆に残る心配がゼロです。

なので、いま最も安全なデカフェとして注目されています。

豆の状態でもチョコレートのような香りが強い

デカフェで粉が膨らむのって、かなり珍しいです。

イリー、スタバなんかは焙煎から最低でも1ヶ月は経っているので、これはポイントが高いです。

実際に飲むと、チョコレートのような甘みと、まろやかなコクがあって美味しいです。

カートに入れると1,100円→980円に割引される

価格は、コーヒー豆180gで、初回980円でお試しできます。

100gあたりに換算すると544円なので、スタバのデカフェ豆より安いです。

サブスクにありがちな縛りもないので、気軽に試せて、スマホのマイページからいつでも解約できます。

解約も数タップでできる

ずばり、本当においしいデカフェを飲みたい方と、コスパ重視の方にも一番おすすめです。

100gあたり 544円
鮮度 ★★★★★(焙煎後7日以内)
コーヒー豆の産地 コロンビア、ブラジル
焙煎 深煎り
カフェイン残留率 0.1%以下
カフェイン除去方法 超臨界二酸化炭素抽出法

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